サグラダ・ファミリア [聖家族] (集英社文庫)

サグラダ・ファミリア [聖家族] (集英社文庫)

久々に読んだ。


記憶のままに、登場する人物達の愛が激しすぎて胸をつかれた。
特に主人公と彼女のパトロンであり、人生の師であり、
元愛人でもある梅ばあの関係が凄まじい。
根拠のない嫉妬から20歳も若い愛人をなじり、打ち据える程に
熱を持った愛情を注ぐ梅ばあと、その熱さに人格をぼろぼろに
破壊されながら、それでも愛されることから逃れられない主人公
という完璧な共依存
そんな嵐のような愛が作中ではいくつも描かれていて、
自分には来世でだって無理だなあと思いつつ、
ゆっくり感触を確かめるように読んだ。


最近は再読がよいです。
自分の変わった部分、変わらない部分がわかって
とても面白い。