下高井戸シネマにて初鑑賞。


クリスマスの一夜に起こったいくつかの物語を
クロスオーバーさせて描いた作品。
登場する人々が普通で不器用で愛しく感じられた。


中でも印象に残ったのは、2人の子どもがいたにも関わらず
妻から家を追い出された男の話。
妻には既に新しい恋人がおり、クリスマスも子ども達と4人、
まるで本当の家族のように幸せな一夜を過ごしている。
対して男は幼い娘と息子に会ってプレゼントを渡したい一心で
サンタクロースに扮装しかつての我が家にもぐりこもうと企む。


サンタクロースを現在の恋人の変装と信じる妻と
その来訪を純粋に喜ぶ子ども達の姿が切ない。
かつて身近にあった家の温もりや妻の愛情や子ども達の体温を感じながら、
それらが今は自分ではなく、別の者に向けられていると思い知る男の気持ちを
想像すると本当に切なくて涙がちょちょ切れそうになったよ。